サッカーマンガで俺的ベストイレブンを組んでみた(2015年版・FW、監督編)

サッカーマンガで、俺的ベストイレブンを組んでみた 2015年・FW、監督編

おすすめサッカーマンガ11作品を、なぜか3-4-3のフォーメーションになぞらえて紹介するのという試みも今回のFW・監督編で最後となります。

やっぱりFWなんで、点取ってナンボといいますか、読者の心に深く刻まれる、読んで楽しい!エンタメ性に富んだ!おすすめの5作品を紹介します。うち2作品は、僕の魂のマンガともいえる不朽の名作です。

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フォワード編

やっぱり得点力ですよ。急にボールが来ても、ゴールに結び付けられる度胸と技術。そして嗅覚を持った選手はまさに救世主。

シュート!

シュート! 新たなる伝説 13巻

4部作、66冊というボリュームで紡がれた、この『シュート!』というマンガは初期のドラマチックなサッカーマンガから、徐々に格闘マンガにありがちな必殺技?が乱れ飛ぶマンガへとシフトしていったわけですが、僕はどっちも好きですね。

読む人を選ぶ部分もあるかと思いますが、ダブルヒールリフトやナックルシュートをはじめとした、そんなんアリ!?という超人プレーの連続は、まさに極上のエンタメ作品。

当時サッカー部だった僕は取り憑かれたように練習したものです。部活仲間はみんなやってましたね。真面目に練習しろって話ですが。。

何を言いたいのかというと、そこまで影響力が強かった、ということです。出来そうかも・・・と思わせるバランスがあったからこそ、流行ったと思うし、たくさんのサッカーファンに受け入れられたんじゃないかと。

ほとんどが思い入れ中心の話になってしまい、恐縮ですが、僕にとっては何回読み返したかわからない名作サッカーマンガのひとつです。

長期間連載の中で話の絵柄も開始時とは大きく変わりましたが、流れに合わせた変化だったのかなと思います。

物語は、主人公たちのアイドル=〝久保嘉晴という若くして急逝した天才サッカー選手〟の背中を追い続ける第1部から、主人公の中学時代を描いた第2部、久保から離れ、自分たちで新しい伝説をつくる、と巣立ちと成長を感じさせる第3、4部。

登場人物それぞれの個性が確立されてからの2、3、4部も面白いですが、やはり感動するのは第1部。あくまでも青春を描くための題材として、サッカーがあった、という構造なのですが、それがいいんですよね。

もう絶賛しかしてない、ということに気づいたので、このへんで締めようと思います。ホントおすすめの作品ですよ。

  • 出版社:講談社
  • 掲載誌:週刊少年マガジン
  • シュート! 第1部:全33巻、文庫版全16巻
  • シュート! 第2部 蒼きめぐり逢い:全5巻、文庫版全3巻
  • シュート! 第3部 熱き挑戦:全12巻、文庫版全6巻
  • シュート! 第4部 新たなる伝説:全16巻、文庫版全8巻

Jドリーム

Jドリーム 全14巻完結 [マーケットプレイス コミックセット]

黎明期のJリーグが舞台。いま読み返すと、ノスタルジーを覚えずにはいられません。Jリーグの開幕からすでに20年が経ち、僕自分も年齢を重ねました。

プロスポーツの宿命とも言うべき世代交代がこのマンガでも描かれますが、いつの間にか登場した新しい才能によって、あっという間に古いものへと追いやられてしまう、その様に、僕も年々胸を締め付けられるようになってきました。

作中に、かつて日本代表の中心選手であった本橋という選手が登場しますが、度重なるけがにより代表から離れてしまい、全盛期の姿を取り戻せないままベテランと呼ばれることになった選手であり、本橋本人の思いとは裏腹に、主人公である赤星鷹の登場は否応にも新しい自体の幕開けを感じさせるものになっています。

当時、中学生だった僕は、どこまでも自分が登っていけるものだと思っていて、才能あふれる主人公 赤星鷹に自らを投影していたわけだが、今では本橋の葛藤にこそシンパシーを感じる。読む立場が変わると、見えるもの、感じるものが違ってくるのがこういった丁寧に人間を描いている作品の面白いところだと思います。

サッカーという題材を扱った人間ドラマの中に、確かな熱と愛情を感じるマンガです。

  • 出版社:講談社
  • 掲載誌:週刊少年マガジン
  • Jドリーム 第1部:全14巻
  • Jドリーム 第2部 飛翔編:全10巻
  • Jドリーム 第3部 完全燃焼 編:全8巻

龍時

龍時 14 (ジャンプコミックスデラックス)

龍時は、脚本家であり推理小説家の野沢 尚さんの小説がもとになったマンガです。原作は野沢さんの急逝により、未完の作品となっています。

龍時を読むと、いつも、こんな選手が日本にいたら、と思わされます。強烈な意志の強さを発揮し、時にはエゴイスティックに振る舞いながら、勝利をたぐり寄せてしまう。そのふてぶてしい勝ち気な個性はとてもまぶしく目に映ります。

日本から飛び出して、世界基準の中で成り上がりを目指す、龍時のメンタリティに触れると、スポーツではなくとも仕事がんばろう!と強く思えます。

タフなメンタリティに触れたい方はぜひ、龍時をご一読くださいませ!

  • 出版社:集英社(単行本)
  • 掲載誌:ワールドサッカーキング(フロムワン/朝日新聞出版)
  • 巻数:全16巻

アシスタントコーチ

優秀な監督の元には、有能な右腕の存在があります。監督がめざすサッカーを掌握し、練習や選手への指導に落とし込む、という重要な仕事を担っています。

マネーフットボール

マネーフットボール 1巻 (芳文社コミックス)

サッカーを見る上で、新しい視点を提供してくれるマンガです。こういうデータを踏まえてサッカー観たら、もっとサッカーに興味持ってもらえるかな、サッカーを観るのがおもしろくなるんじゃないか、という作り手のねらいが見え、マンガです。

主人公のカジは、非常に感覚的な選手で、頭を使うのは不得手、という設定。数字に疎いがゆえに分析されたデータに興味が持てず、クラブからの評価を受け入れられずにいます。このカジがどのようにデータを取り入れ、サッカー選手として成長していくのか、を描くのが本作の筋となります。

興味深いトピックで関心を集めつつ、裏側にあるデータを開示するというやり方は読みやすさにもつながっていて、そこに押しつけはありません。

一風変わったサッカーマンガを読みたいという方におすすめの作品ですよ。

監督編

観る者を楽しませるサッカー哲学を根本には持ちつつも、現実的な選択もできる、というバランス感覚ももちろん大事なのですが、何よりも大事なのは、戦う組織をつくる、という能力でしょうか。巻き込み、まとめあげる力をここでは求めたいと思います。

GIANT KILLING【ジャイアントキリング】

GIANT KILLING(9)

この巻の表紙が好きです。リアルでもマンガでもアニメでも、、なんでもそうですが、感情を爆発させたガッツポーズが大好物だったりします。

ジャイアントキリングを読むと、魅力的な登場人物に相まって、エピソードの並べ方が効果的であることから、読者を劇中に引き込む力が非常に強いマンガだな、といつも思わされます。

贔屓の登場人物が得点を決めると、思わずガッツポーズをしてしまったり、点を決められると一緒に天をあおいだりとまるで現実のフットボールクラブを応援しているような気持ちにさせてくれるのが、サッカーファンの心を掴んで離さないストロングポイントでしょうか。

そんな褒めしか出てこないマンガではありますが、今回は監督編での紹介ということもあり、主人公であり、チーム(ETU:East Tokyo United)の監督である達海 猛(以下、タツミ)に言及したいと思います。

このタツミという人物は、飄々としていて、何を考えているかわからない、という変人的な見られ方をする一方、現役時代、観る者を虜にした意外性のあるプレースタイルから気の抜けないミステリアスな側面を持つ、実に表情豊かなキャラクターです。

タツミが選手に語りかける言葉の力強さは、選手経験からくるものなのか、説得力に溢れており、胸を打つものが多いのも特徴的である。さらに監督としての手腕は、前述の通り、人心掌握に優れ、選手の能力・性格についての見極めが良く、戦術面も明るい、という非の打ち所が無い設定となっています。

しかしながら、監督だけがスペシャルでも勝てないのがサッカーというチームスポーツであり、選手はもちろん、クラブスタッフ、サポーターと、すべてが一丸となってタイトルを目指す、という構図になっているのがひとりの読者として見ていて非常に気持ちがいいのです。

読み手もまたタツミ率いるETUの一員となって、応援すると、最高の気分で作品の中に没入できると思います。

  • 出版社:講談社
  • 掲載誌:モーニング
  • 巻数:既刊37巻

いかがでしたでしょうか。変わった紹介の仕方をしたので、読みにくくなっていたらすみません。

フィールドプレイヤー11作品+スーパーサブ1作品、アシスタントコーチ1作品、監督1作品の計14作品。結構なボリュームの記事になりました。書いてみた思ったこととしては、それぞれ作品としての持ち味があって、素晴らしい登場人物がおり、サッカー好きにはたまらない作品が多いなということ。

やはり書き手の情熱が伝わってくる作品は、手元から単行本が離れても、長い間読んでいなくても、いつまでも忘れないものですね。

まだまだ紹介できていない作品もありますが、それはまたの機会に。

興味を持ったマンガから気楽に読んでみていただければと思います。どの作品も本当にオススメです!

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