やってくれますね、天才・持田 蓮。東京ダービーの前半は、まさに持田劇場。GIANT KILLING(ジャイアントキリング)43巻の感想と見所についてまとめていきます。
(※上記画像は、GIANT KILLING 43巻より)
GIANT KILLING 43巻の概要
本巻では、前巻から引き続き、東京ダービーの前半45分が丁寧に描かれています。
ここに来てチームとしての歯車が噛み合ってきた東京Vが、要所をきっちり締めており、ETUが追いかける展開に。やはり試合を動かす局面で顔を出すのはあの男。。
天才・持田蓮がいるのといないのでは、チームのクオリティがまったく違う、ということを否応なく認識させられる活躍ぶりです。
代表に選ばれ、チームを勝たせる選手になりたい、という意識が強まった椿にとっては、目の前の大きな壁であり、超えるべき存在ですので、次巻以降の椿の巻き返しが非常に楽しみですね。
43巻の見所は?
43巻の見所は、決定的な存在として描かれている持田。要するに「持田劇場」の一言に尽きます。
点に絡むシーンの多くは、はっ、とさせるものが多く、持田の存在を強く意識しているにも関わらず、つかまえきれない、というのが非常に上手く描かれています。
今の持田は、実に決定的な仕事をするなあ、という印象です。ここまで自由にプレーされてしまうと手が付けられないですね。好調を維持する持田と東京Vをどのように攻略するのか。
チームとしての一挙手一投足だけでなく、各登場人物たちの心の動きも見逃せません。
見所その1:持田と村越
今巻でようやく意識させられたのだけども、タツミ後のETUの象徴であった村越と東京Vの象徴である持田の間に横たわる、なんとも言えない空気というのも確かにあるなあと。
この空気は、これまでの対戦成績が作り出したものであり、村越が抱くコンプレックスであり、持田がそんな村越を、良いお客さんに思っている、というもの。
今回の東京ダービーを通して、東京Vに対するコンプレックスを払拭させる、というのも大きなテーマのひとつであることを示すには村越と持田というのは最適なキャスティングですよね。
村越がどのように、コンプレックスに向き合って、一皮むけるのか、見守りたいと思います。
見所その2:持田とブラン(と平泉)
現代表監督ブランの構想から漏れていた持田。怪我がちであった、ということもあるが、何よりそのキャラクターをブランは好んではいないかった。。
選手の招集権限はブランの専売特許でありますが、選択の自由を奪い取るほどの結果を示してみせたのは、長い監督経験の中でも見当たらないという。
このあたりのやりとりは非常にリアリティがあって、ぞくりとさせられましたね。
あとひとつ。持田と平泉監督のやりとりを取り上げたいなと。
相変わらずのストレートな物言いの中に歪みを見せる持田ですが、端々に平泉監督への信頼が垣間見え、ぐっ、と胸にこみ上げるものがありました。持田というのは、実に憎めないキャラクターですよね。
見所その3:持田と椿
忍び寄る椿の影が持田に行動を起こさせるのか・・・。持田の方が、椿の存在を強く意識しているように見えます。
前半は、天才・持田のプレーがたっぷり描かれたことで、椿の影は薄かったかなと。その分、後半での椿の活躍が楽しみになりましたね。
「僕の期待にまだ応えていない選手は、後半どう巻き返すのか」
ブランのつぶやきはまさに私の心の声です(笑)
まとめ
43巻は、東京ダービーの前半戦が描かれました。一進一退の攻防が繰り広げられましたが、持田の活躍もあり、東京Vが一歩リードすることに。
ETUが後半戦に強い、というのと。伏線はすでに張り巡らされましたので、あとは回収するだけなのかなと思いますが、どのような試合展開になるのか、まったく想像がつきません。
椿のこのコマで締めたいと思います。
では次回44巻の記事でお会いしましょう。