アオアシ4巻の感想と見所について紹介します。稀有な能力を発揮し局面を打開する一方で、「個人戦術」に重大な問題を抱える葦人。チームメイトからの信頼を取り戻すために、葦人はサッカーの基本「止めて、蹴る」に向き合うが。。
ラストシーンでは、伊達 望コーチから葦人のストロングポイントについてのネタバレもあり、興味深い内容が盛り沢山の4巻の見所を紹介していきます。
4巻の見所は?
4巻では、これまでなんとか局面を打開し、切り抜けてきた葦人にようやく課題が提示されます。ユース組に比べて、個人技が劣っている、フィジカルもそこまで飛び抜けたものはない、といった事前に提示されていたものではなく、伊達コーチから語られたのは衝撃的な事実でした。。
活躍すればAチーム(1軍)に即昇格というニンジンがぶら下げられた新入団生限定紅白戦において、葦人は持ち前の感性をフル稼働させて、得点をもぎ取ります。
ツートップを組む、遊馬にキープさせたボールを、敵センターバックとの駆け引きを制した後に戻してもらい、豪快にゴールに蹴り込む。
敵ディフェンスをしたたかに崩したこのシーン。得点後、遊馬に「いつから、あの流れを筋立てていたのか?」と問われても、葦人は「覚えていない」と説明することが出来ません。
伊達コーチが注目していたのはこの点でした。
「言語化も出来ないようなプレーは、別の局面での再現もままならない。葦人は、勘でしか動けない感性のプレーヤーだ。考えられない選手は先には行けない」
局面を読み、プレーや位置関係をフレキシブルに変えていくチームメイトに戸惑い、ひとり対応出来ない葦人。
幸先よくゴールを得た葦人に紅白戦がもたらしたのは、目の前に大きく立ちはだかる壁でした。この壁をどのように乗り越えていくのか。。これこそが4巻の見所です。
見所その1:Jユースの「考える力」
紅白戦終盤、まったくパスが回ってこなくなってしまった葦人。
決定的だったのは、朝利との1対1で完封されたこととチームワークで崩そうとした時に葦人だけがチームメイトの動きやパスの意図を汲み取ることが出来なかったことでした。
「パスからメッセージが伝わらないのか?」と黒田に問われても、現時点の葦人は質問の意味を理解することすら出来ません。
突きつけられた現実は、ただ言葉をぶつけられるよりもキツいものでした。
ユース昇格組との差を否応なく見せつけられた葦人に、試合を観戦していた阿久津がさらなる追い打ちをかけます。
阿久津に己の覚悟を問われた葦人が取った行動は、ヘッドコーチである伊達に頭を下げて、一からサッカーを学び直すことでした。
見所その2:サッカーの基本「止めて蹴る」
葦人に出された課題は、サッカーの基本中の基本である「止めて、蹴る」だった。
これまで漫然と取り組んでいた葦人と小学生から体得を目指して教え込まれているチームメイトとの差は歴然。埋めがたい光景を前にしながらも黙々と自主練に励む葦人に、大友や橘らセレクション組に加え、スカウト組の冨樫が手を差し伸べる。
「止めて終わりではなく、その先のために止める必要があるんだ」
この冨樫の言葉と実演にヒントを得た葦人は、伊達コーチが求める水準をクリアすることができるのか?
見所その3:広がったサッカー観
いよいよ自主練の成果を試す時がやってきた。伊達コーチからのプレッシャーにさらされながらも葦人は新たな世界を切り拓いていく。。
強いパスも試すように出されたノールックパスも難なく捌く葦人。その豹変した姿、異常な上達度にチームメイトも驚きを隠しきれない。
果たして、「止めて、蹴る」に込められた意味を理解し、実行に移せるようになっただけで、ここまでの成長を遂げられるものなのか?
葦人のストロングポイントに半信半疑ながら気づいた冨樫に被せるように、伊達コーチがつぶやくラストシーンは非常に素晴らしい引きですね。
次巻が楽しみでならなくなる、ある意味ズルいラストです(笑)
アオアシの試し読みならマンガワン
更新:2017年3月16日
2017年3月12日で、マンガワンでのアオアシ配信が終了となりました。一度復活した経緯がありますので、再配信を楽しみに待っていたいと思います。現在マンガワンでは、アオアシを読むことが出来ませんので、ご注意ください。
試し読みは、スピリッツの方でも出来ますが、スマホアプリ「マンガワン」がおすすめです!マンガワンなら最新話まで無料で読めます!6巻の続きを読みたい方はぜひダウンロードしてお楽しみください。
まとめ
さて4巻の感想・見所についてまとめてきましたが、葦人個人の話というよりも、しっかりとした指導者のもとでサッカーをやっていた人とそうでない人との差が描かれた巻だったように思います。
読んで面白いのはもちろん、非常にタメなる漫画ですね、アオアシは。育成年代のお子さんをお持ちのお父さんには是非とも読んでもらえるといいのかな、と。
強烈にサッカーがしたくなる漫画だとも思いますので、サッカー熱を波及させられる効果にも大いに期待したいと思っています。
それでは、また次巻の感想でお会いしましょう。