いぬやしき 情報提示の巧みさが光る良作

いぬやしき 情報提示の巧みさが光る良作

『いぬやしき』は、『GANTZ』や『HEN』といった話題作を生み出してきた奥浩哉さんの新作マンガ。そのタイトルからは物語の輪郭がまったく想像できないが、それはガンツだってそうだったし、気にすることなくページをめくって欲しい。

今回は、この『いぬやしき』をおすすめしたい。

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タイトルの由来は?

リードで触れたので、一応タイトルに言及しておくと、主人公の苗字から取られている模様。

いぬやしき(1)

主人公はこの人、犬屋敷壱郎(58)。この朗らかな表紙のイメージとは、ほど遠い生活を送っているが。。

どんな話なの?

かなり、かいつまむと、冴えないサラリーマンがヒーローになる話。

犬屋敷さん・・・あなたはヒーローです・・・
あなたが本物の・・・ヒーローです・・・

いぬやしき4巻 作中より

あらすじと僕なりの読みどころ

主人公の犬屋敷壱郎は冴えないサラリーマン。ともすれば老人に見える容姿に気弱な性格が相まって、家庭や職場から軽んじられている。

何気なく受けた人間ドックで自らの余命が残り少ないことを知る。これまでの自分の人生は、なんだったのだろうかと募り続ける虚しさの中で愛犬に寄り添われながら涙を流す。

はっきり言って切ない。自分の歩いてきた道には先がなかった。行き止まりという提示。絶望の中でたどり着いたのは事故死という結末だった。

そもそも冴えない主人公として描かれているのだが、とことんまで落とすからこそ、次の展開が活きてくる。

月並みではあるけども、主人公は人間ではない、特別なチカラを持った機械の体に生まれ変わるところからがこの作品の本筋。

このあたりに作者である奥さんの冴えを感じる。

何気なくここまで読ませられてしまっているのがすごい。登場人物や舞台設定をすんなり腹落ちさせられているのがつかみの上手さにつながっている。

情報の提示方法、提示の順番が効果的だからこそ、没入感がハンパないんだろうと思います。

コミックス一気買い、まとめ買いも損はない、良作です。

  • 出版社:講談社
  • 掲載誌:イブニング
  • 巻数:既刊4巻
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