「さよなら私のクラマー」第4話の感想と見所。恩田の言葉が周防の闘志に火をつける。

「さよなら私のクラマー」第4話の感想と見所。恩田の言葉が周防の闘志に火をつける。

「さよなら私のクラマー」第4話の感想と見所について紹介します。

個人的には評価の分かれる回かな、と思いましたが、長い道のりを考えると、こういう準備回も必要でしょう。早速第4話の見どころについて触れていきたいと思います。

(※上記画像は、月刊少年マガジンサイトより引用。)

もし、まだ第1話を読んでいないという方はこちらからどうぞ。あらすじや登場人物についてまとめています。

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第2話のあらすじや見所、感想についてはこちらからどうぞ。

[blogcard url=”https://osusumedia.info/article/645″][/blogcard]

第3話のあらすじや見所、感想についてはこちらからどうぞ。

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第5話のあらすじや見所、感想についてはこちらからどうぞ。

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第6話のあらすじや見所、感想についてはこちらからどうぞ。

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第2巻の感想はこちらから。

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第4話のあらすじ

月刊少年マガジン2016年9月号より

月刊少年マガジン2016年9月号より

全国女子サッカー日本一のチーム久乃木学園高等学校との練習試合。徐々に大勢は久乃木に傾いていき、10対0・・・すでに点差は埋めようのないものとなっていました。

前半は全く目に止まることなどなかった恩田ですが、井藤や佃、梶といったアンダー世代の女子代表選手達のプレーに刺激され、蕨青南の中心として輝きを放ちます。そのプレーぶりは、久乃木の鬼監督が目を細めるほど。

中学時代、男子サッカー部での経験(※さよならフットボール参照)が恩田のフィジカルを鍛えたようで、日本一のチーム相手にも通用するほどの武器に仕上がっていたのは驚きですね。

そもそも恩田は、さよならフットボールで、パス・ドリブル・シュートと三拍子揃った技術のある選手として描かれていましたが、本作さよならクラマーでは、テクニックを活かしたボールキープに加え、フィジカルを活かしてタメをつくることもできるようになっており、非常に懐の深い選手になったなあという印象です。(なぜかムラっ気もプラスされてしまいましたが)

この恩田のプレーぶりに驚いたのは鬼監督だけではなく、能見コーチも戸惑いを隠せないようで。。

恩田の奮闘によって、なんとか1点返そう、というムードにチームが沸く中、周防だけが「全力なんて出さないで、来たるべき再戦の時まで油断させといた方がいい」という考えのもと、力を抜いたプレーに終始していました。

「このまま舐められっぱなしでいろっての? そんなのまっぴらごめんだわ」

周防に対し、真っ向から立ち向かう恩田。佃の度重なる挑発も手伝って、恩田の言葉に触発された周防は反撃の意思を明確に示す。。

・・・ざっくりまとめるとこんな感じのあらすじです。

それでは、いくつかのポイントに分けて、私が考える見所を紹介していきますね。

本作品の見所

見所その1:チームの中心になった恩田希

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月刊少年マガジン2016年9月号より

さよフトから読んでいる人には、あまり馴染みのない場面かと思いますが、恩田の武器にフィジカルが加わっている、という驚きの展開に。

恩田というのは、技術の高い選手として描かれており、類い稀なボールスキルで時間を作ることが出来る選手でした。(大半は相手を抜きに行く描写が多かったですが)

鬼監督が「ターンの上手なコだ」と評していますが、相手の逆を取ったり、こういう印象ですね。

中学時代、男子サッカー部でもまれ、フィジカルの差に苦しんだ恩田が女子サッカーという舞台でフィジカルで優位に立っている姿を見ると非常に感慨深い気持ちになります。

恩田のところでボールが収まり、タメがつくれるようになったことで、ワラビーズにも攻撃の芽が出てきました。

見所その2:佃vs周防。左サイドの攻防に要注目!

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月刊少年マガジン2016年9月号より

完全に佃に抑えられている周防。佃は、さすがアンダー世代の女子日本代表選手というプレーぶりです。しっかり体を入れてクリアしており、非常にセーフティーです。

周防のスピードには気が抜けないことがわかっているから、1対1の場面では常に緊張感を持った表情をしていますね。

この第4話では、佃のサッカーに挑む気概も感じられ、敵チームながら非常に好感の持てるキャラクターになったなと。心情が見えづらい周防との対比も手伝って、余計に魅力的に見えます。

強豪校に所属すること、日本代表として選ばれること、これらの責任の重さを感じさせる佃の言葉に要注目ですよ。

見所その3:周防を揺り動かす恩田の言葉

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月刊少年マガジン2016年9月号より

抜いたプレーに終始する周防に、恩田は言います。

1点を取ることをめざす、明確な意志を示す恩田に、周防の心が揺さぶられます。ある意味大人な対応をしていた周防でしたが、根っこのところにある、プレイヤー特有の負けたくない、という思いがどんどん大きくなっていき、ついには佃に宣言することに。

周防の心情が少しだけ見えますが、こういうシーンが増えてくると周防にも愛着を持てていくのかなと思います。がんばれ主人公。

恩田はプレーだけでなく、そのキャラクターでもチームを活気づけることが出来る選手です。サッカーへのひたむきさや情熱が周囲の選手の気持ちを動かすのでしょう。

それは味方に限らず、敵でさえも。

周防がもうひとりの自分という感覚を持った恩田と、どのような化学反応を見せてくれるのか、次回を楽しみに待ちましょう!

キャラクター紹介

さよならフットボールでおなじみの鮫島監督を追加しました。

蕨青南高校

ワラビーズという愛称で呼ばれる。位置づけ的には弱小校。

  • 主人公:周防すみれ(1年)
    ポジション:ウイング(たぶん左)
    曽志崎の中学に悉く破れ、中学時代は万年予選敗退の憂き目にあっていた。俊敏性に優れ、スピードに乗った縦に抜けるドリブル突破と体勢を崩されても即座に立て直すフィジカルが魅力。
  • 曽志崎 緑(1年)
    ポジション:ボランチ
    中学時代、全国3位のプレイヤー。中盤を牽引するハードワークと長短のパスでリズムを作れる実力者。同県強豪校(浦和邦成)から誘われていたが、周防とのサッカーを選び、蕨青南に進学した。
  • 恩田 希(1年)※さよならフットボールの主人公
    ポジション:トップ下(たぶん二列目より上ならどこでもいけるかも?)
    中学では女子サッカー部がなかったため、男子サッカー部に所属していた。公式戦の出場記録もないため、女子サッカー界では無名の存在。男子相手にも引けを取らない足下の技術を持つ。ドリブル・シュートともに高水準の能力を保持するが、一番の持ち味は玉離れの良さとバリエーション豊富なパスである。周りを活かし、自分も活きるプレースタイルでチームの勝利をめざす。周防、曽志崎とは高校で出会った。
  • 主将:田勢 恵梨子(2年)
    蕨青南の中心選手。3年生の離脱によって主将に。派手さはないが攻守ともにバランスが良いプレーが持ち味。
  • コーチ:能見奈緒子
    17歳でA代表入り。アジア最優秀選手にも選出され、所属クラブではブンデスリーガ優勝も経験するなど、引退するまでの15年間、日本サッカー界を牽引した存在。第1話の時点で田勢の口から名前がでていた。

久乃木学園高校

春・夏連覇の強豪。高校女子サッカー日本一のチーム。そのまま日本代表ユースチームが出来上がってしまうほどの選手層の厚みがある。

  • 梶 みずき(2年)
    U-15では主将を務める。U-17代表選手。曽志崎とは顔馴染み。ポジションは多分トップ。
  • 佃 真央(1年)
    U-17サイドバック。周防とマッチアップしているので右かと。十分な助走をとって走り込むキックは、まさにあのブラジルの名サイドバックのよう。第2話の見せ場は佃にあり!
  • 井藤 春名(1年)
    1・2年のチームでは10番をつける。中盤の選手であることに間違いはないが、結構低めの位置にいる描写が多く、はっきりとしたポジションは不明。佃とのコンビも光る。

点を取りまくる梶。前回までは、佃、井藤に見せ場を譲っており、地味な感じでしたが、さすがでした。

コミックス第1巻の発売日は、8月17日(水)

さよなら私のクラマー(1) (月刊少年マガジンコミックス)

『さよなら私のクラマー』第1巻の発売日は、8月17日(水)です。気づくともう来週じゃないか!(笑)

表紙は恩田です!個人的にはとても嬉しい!

第1話のときのカラーも曽志崎でしたし、主人公の影の薄さに一抹の不安が過ります。大多数の人は、この子(恩田)が主人公か、という見方をしてしまうのでは・・・。

あらすじの内容は周防に触れているのですが、あらすじと組み合わせる形で掲載されているコミックスの絵が恩田なんだもの、、勘違いしてしまいますよね。。もっと周防も大事に扱ってほしいなと。。

同時発売の君嘘短編集『coda』もKindle版・コミックスともにリリースとなります。ご参考まで。

まとめ

今回は、周防に見せ場を持ってくるための準備回でしたね。

ワラビーズには、恩田・曽志崎とキャラのよく立った二人がいるので、なかなかどうして周防の影が薄くなりがちかなと。周防は、二人に比べて口数も動きも少ないですし、大体はポーカーフェイスなので、読み手からすると心情が察しにくいキャラクターですね。

したがって、他キャラとのコミュニケーションやモノローグが必要になったり、大きな見せ場を作る場合は、どうしても仕込みが必要になってしまうのかなと。

そんな周防でも、次回あたりには、持ち前のスピードを見せてくれるんじゃないでしょうか。そしてワラビーズ待望の1点も。。

どんな展開になるか予想してみたいと思います。

  1. 周防が佃を振り切って、上げたクロスに恩田(もしくは曽志崎)が飛び込んで1点。
  2. 周防が佃を突破して、中に切り込んでシュートして1点。(日本代表の乾選手みたいなやつ。ファーに決める)
  3. 周防が佃を引きつけて空いたスペースを曽志崎が使って1点。

周防は瞬間的にまばゆい光を放つキャラかな、と思っていますので、基本どれだけ影が薄くても、大活躍の見せ場さえあれば言うことなしです。

きっと佃へのリベンジとともに、痛快なシーンを見せてくれるのではないかと。

どこまで読者を驚かせてくれるのか、今から楽しみですね。

それでは、第1巻発売&第5話の記事でまたお会いしましょう。

もし、まだ第1話を読んでいないという方はこちらからどうぞ。あらすじや登場人物についてまとめています。

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第1巻をさらに楽しみたい!という方には「さよならフットボール」をおすすめしたいと思います。さよなら私のクラマー第1巻の表紙の女の子が主人公の漫画です。

さよなら私のクラマーの載っている月マガはこちらからどうぞ。Kindleならすぐ読めますよ。※Kindle版には、川原正敏さんの『龍帥の翼 史記・留侯世家異伝』は掲載されておりませんのでその点だけご注意ください。

さよなら私のクラマー 第4話

8

ストーリー・展開

8.0/10

演出

8.0/10

キャラクター

8.0/10

引き

8.0/10

制作サイドの気概

8.0/10

加点の理由

  • 恩田の才能が認められはじめたことに◎
  • 準備回もしっかり織り交ぜてくる腰の座った構成

減点の理由

  • 周防の存在感に警鐘を鳴らしたい
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